お茶の読み物

お茶は、ほぼ日本各地で栽培されています。産地ごとに飲み比べてみるのも楽しそう。

１．お茶の主要産地

• ・静岡県
  栽培面積が日本一のお茶の産地。北部の山間地では高級煎茶、南部に広がる台地では深蒸し茶がつくられている。
• ・鹿児島県
  令和６年産荒茶生産量は、鹿児島県が統計開始以来、初の日本一になりました。温暖な気候で、国内で最も早く茶摘みが行われる。平坦な茶園が多いことから機械化が進んでいる。
• ・京都府
  お茶づくりの長い歴史があり、高級茶の産地として知られる。玉露や抹茶などの覆い茶が多く育てられている。
• ・埼玉県
  茶産地としては寒冷地だが、独特の「狭山火入れ」という仕上げ技術による甘く濃厚な味わいが特徴。

２．全国のお茶の生産地「栽培面積（ha）、荒茶生産量（t）」

• 秋田県：檜山茶など
• 宮城県：桃生（ものう）茶など
  「経済的流通のある栽培地」としての北限の一つ。北上川流域での栽培が続き、「百八茶」とも呼ばれる。
• 新潟県：村上茶
  商業的北限（日本海側）の代表的産地の一つ。
• 長野県：赤石銘茶など
• 埼玉県：「せん茶」を主体とした生産、狭山茶
  ・栽培面積（ha）726、荒茶生産量（t）838（いずれも2023年産）
• 茨城県：さしま茶・奥久慈茶など
• 滋賀県：近江茶（朝宮・土山 ほか）など
• 岐阜県：美濃茶（白川茶・揖斐茶 ほか）
• 愛知県：西尾茶（抹茶原料の碾茶産地として著名）など
• 三重県：「かぶせ茶」の生産が全国上位、伊勢茶など
  ・栽培面積（ha）約2,590、荒茶生産量（t）約5,220（2023年産、公的統計の概数）
• 静岡県：本山茶・川根茶・掛川茶など
  ・栽培面積（ha）13,300、荒茶生産量（t）27,200（2023年産）
• 島根県：出雲茶、ぼてぼて茶 など
• 岡山県：岡山茶、美作茶、紅茶、作州黒豆茶、作州番茶
• 京都府：宇治茶（てん茶の生産は全国2位〔2023年産〕。玉露は現在、三重県が最大で京都は上位に位置します。）
  ・栽培面積（ha）1,530、荒茶生産量（t）2,640（2023年産）
• 香川県：香川茶など
• 高知県：土佐茶（後発酵茶の碁石茶も伝承）
• 福岡県：八女茶（玉露・かぶせ茶の主要産地で全国上位）
  ・栽培面積（ha）1,490、荒茶生産量（t）1,750（2023年産）
• 佐賀県：嬉野茶（蒸し製玉緑茶・釜炒り茶で品評会上位常連）
• 長崎県：そのぎ茶など（玉緑茶の主要産地）
• 熊本県：「玉緑茶」の主要産地、矢部茶など
  ・栽培面積（ha）約1,050、荒茶生産量（t）約1,320（2023年産、公的統計の概数）
• 宮崎県：宮崎茶（釜炒り茶・せん茶の大産地）
  ・栽培面積（ha）1,200、荒茶生産量（t）2,940（2023年産）
• 鹿児島県：てん茶、知覧茶など
  ・栽培面積（ha）8,140、荒茶生産量（t）26,100（2023年産）
  ※2024年産「一番茶」荒茶生産量は鹿児島が全国1位の年となった旨が公表済み。
• 青森県：黒石茶（現在は生産停止もしくは極少量の伝承レベル）
• 岩手県：気仙茶（太平洋側の商業的北限とされる地域の一つ）
• 山形県：庄内産茶
• 栃木県：鹿沼茶など
• 群馬県：梅田茶など
• 千葉県：佐倉茶など
• 東京都：東京狭山茶
• 神奈川県：足柄茶
• 山梨県：南部茶
• 富山県：ばたばた茶（後発酵茶・黒茶。朝日町蛭谷で伝承）
• 石川県：中居茶
• 兵庫県：丹波茶など
• 奈良県：大和茶（かぶせ茶の主要産地の一つ）
• 和歌山県：紀州茶
• 鳥取県：鹿野茶など
• 山口県：山口茶など
• 愛媛県：愛媛茶（石鎚黒茶＝後発酵茶の製造技術が国の重要無形民俗文化財）
• 徳島県：阿波晩茶（上勝・那賀などの後発酵茶）。祖谷周辺の振り茶文化（歩危〔ぼけ〕周辺）
• 大分県：大分茶
• 沖縄県：やんばる茶など（泡立てて飲む「ぶくぶく茶」の文化も）